排球の女王様~私に全てを捧げなさい!


 今、莉愛の目の前には、正座をした翔と高橋が両手を合わせ、頭を下げたいた。それというのも、事の次第は数分前に遡る。

 お昼休憩も終わりという頃、高橋さんとお兄ちゃんがコソコソと話しているのが気になり、そっと後ろから近づいた。そして聞こえてきた内容にぶち切れる。

「それでどうだった?」

「ああ、分かりました」

「だっ……誰だ」

「狼栄の大崎大地です」

「あいつか!あのやろう、うちの莉愛に手を出しやがって」

 ん?

 何この会話……。

 まさか……。


「おーにーいーちゃーんー?!」





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