排球の女王様~私に全てを捧げなさい!
文化祭は大騒ぎ
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9月夏休みも終わり、春高バレーに向け、私達犬崎バレー部員は、より一層気合いを入れていた。その一方で、学校はいつもとは違う雰囲気を醸し出していた。それというのも、今週の土、日で行われる文化祭の準備のため、生徒全員がウキウキと作業を行っているためだった。しかし、莉愛にその作業を手伝っている暇は無い。
「準備手伝えなくて、ごめん」
「いいよ。部活大変なんでしょう。大丈夫だって」
「そうそう、莉愛には文化祭当日頑張ってもらえれば、大丈夫だから」
そう言ってくれたのは、理花と美奈で、回りにいた子達も「大丈夫だよ」と笑ってくれた。
「ありがとう。行ってきます」
「「行ってら~」」
手を振る二人を背に、莉愛は玄関へと向かって走り出した。