初恋の絵
「…うー…ん…」
「…あ、起きたか…?」
私はゆっくり目を開いた。
すぐ目の前には見たことのない男の人の顔が私の顔をすごく近くで覗きこんでいた。
「…うわー!!」
「えっ??」
ゴチッ
「…ッ!!」
「イッテェ!!」
私が驚いて勢いよく体を起こしたら、目の前に顔があるのを忘れ、案の定、おでこをぶつけた。
おでこがズキズキ痛くて、手で触っているとたんこぶができてるようだった。
「やっと目ぇ覚めたな」
男の人がおでこを手で押さえながら私に言った。
よく見てみると、私はいつの間にか保健室のベッドにいるようだった。
「え…私?」
「君ねぇ…」
そう言って男の人は話し始めた。