初恋の絵
「お。俺の名前覚えててくれたんだ!!」
忘れるわけないじゃないですか!!
小峰先輩は、よいしょ、と私の隣りに座ってきた。
私の心臓はこれまでにないくらい跳ね上がり、顔も水が沸騰しそうなくらい熱かった。
だって小峰先輩とこんなに接近してるんだもん!!
私がそんなことを思っていることに気付かず、私の絵を覗きこんでくる先輩。
だから、近いって!!
「君ってさ、澤田先輩の妹だろ?」
先輩、お兄ちゃんのこと知ってるの…?
「お兄ちゃん知ってるんですか?」
「俺が1年の時の3年の先輩だからなあ…。かっこよくて憧れだったよ」
何だか嬉しかった。
ちょっとした共通点があって。