青春の備忘録
修学旅行の一件があってから、私と良太は両思いだということが分かり頻繁に上階へ呼ばれるようになった。
呼ばれなくても、移動教室で上階へ行った時に呼び止められることもしばしば。
「田川さん来たぞー!」
誰かがそう言うと、廊下にぞろぞろと人が出てくる。
「いや、あのすぐに次の授業があるので……」
そうは言ってみるが、
「5秒だけでいいんで!」
という謎の時間制限を付けられて半ば強引に集団の中に引き摺られてしまう。
「5秒だけって……特に何もなければ早く教室に行きたいんですけど」
私の話は聞かれているのだろうか、集団はどこかざわざわとしている。
「おい上原!せっかく田川さん連れ来たんだから言えよ」
誰かが小声で良太に話しかけているのが聞こえる。
しかし肝心の良太の姿は見えない。
呼ばれなくても、移動教室で上階へ行った時に呼び止められることもしばしば。
「田川さん来たぞー!」
誰かがそう言うと、廊下にぞろぞろと人が出てくる。
「いや、あのすぐに次の授業があるので……」
そうは言ってみるが、
「5秒だけでいいんで!」
という謎の時間制限を付けられて半ば強引に集団の中に引き摺られてしまう。
「5秒だけって……特に何もなければ早く教室に行きたいんですけど」
私の話は聞かれているのだろうか、集団はどこかざわざわとしている。
「おい上原!せっかく田川さん連れ来たんだから言えよ」
誰かが小声で良太に話しかけているのが聞こえる。
しかし肝心の良太の姿は見えない。