青春の備忘録
私は数十人の集団の中にいる1人──主将に駆け寄って、
「上原くん、すっごくかっこよかったよ!」
とだけ言った。
彼は、
「あざっす」
とクールに返事をしたかと思うと、すぐに遠くへ走り去っていってしまった。
「おい上原ー!田川さんがお前のこと好きだってよ!」
「よかったなあ上原ー!」
彼の跡を追う集団はそう囃し立てていた。
好きとは言っていないが……いや、好きだけれども!
やっぱり変に自分から近づかなかった方が良かったかと思案したが、私はどうしても彼に「かっこよかった」と伝えたかったのだ。
どうしても本人に言いたくなるほど、良太のことがキラキラと輝いて見えた。
「上原くん、すっごくかっこよかったよ!」
とだけ言った。
彼は、
「あざっす」
とクールに返事をしたかと思うと、すぐに遠くへ走り去っていってしまった。
「おい上原ー!田川さんがお前のこと好きだってよ!」
「よかったなあ上原ー!」
彼の跡を追う集団はそう囃し立てていた。
好きとは言っていないが……いや、好きだけれども!
やっぱり変に自分から近づかなかった方が良かったかと思案したが、私はどうしても彼に「かっこよかった」と伝えたかったのだ。
どうしても本人に言いたくなるほど、良太のことがキラキラと輝いて見えた。