青春の備忘録

12月──寂しい学校

 この頃から、進路が決まった生徒は仮卒業となり実質春休みになっていた。
 クラスの中でも進学先が決まった人は学校に来なくなり、寒さも相まって寂しい学校となった。
 特に授業があるわけではなく、ひたすら自習。
 時々模試があるくらい。
 私もすでに第一志望校でありながら唯一の志望校だった大学に合格して入学手続も始めていたのだが、学校からどこか国立か公立を受けてもらいたいと言われて、受験組に混ざって勉強をしていた。
 勉強と言っても、教師の目を盗んで大学から出た課題や、自分の趣味の勉強をしていたが。
 ただ、ここで勉強を頑張れば条件付きでも国立に合格することもできるので、一応それなりには勉強を続けていた。
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