青春の備忘録
10月──苦しみに差し伸べられた手
10月。
忙しい勉強がぱったりと止まったように、2日間の文化祭準備日が始まった。
私は外装係に割り当てられ、絵の具やペンキを使って外装を作ることになった。
「うわっ、やっちゃった」
黙々と作業をしていた廊下に男子生徒の声が響く。
「どうしたの」
男子生徒はペンキだらけの掌を私に向けた。
「ああっ、もう、絵の具だらけじゃない。早く洗わなきゃ」
私は後ろを振り返って近くの手洗いを見たが、その近くの教室でお化け屋敷の準備をしていたようで到底通ることはできなかった。
忙しい勉強がぱったりと止まったように、2日間の文化祭準備日が始まった。
私は外装係に割り当てられ、絵の具やペンキを使って外装を作ることになった。
「うわっ、やっちゃった」
黙々と作業をしていた廊下に男子生徒の声が響く。
「どうしたの」
男子生徒はペンキだらけの掌を私に向けた。
「ああっ、もう、絵の具だらけじゃない。早く洗わなきゃ」
私は後ろを振り返って近くの手洗いを見たが、その近くの教室でお化け屋敷の準備をしていたようで到底通ることはできなかった。