青春の備忘録
5月──静寂と喧騒
新緑が萌える5月の昼下がり、校舎の一角では、合唱部が校内ライブの準備をしていた。
待機場所の音楽室から会場へ移動し、陽光の差し込む廊下の窓際で立ち位置を確認する。
「わあっ、あれ、うちのクラスの人たちじゃん。なんであんなに来てるの?」
同じ学年の部長は、それまでほぼ観客がいなかったはずの会場を埋め尽くすほどの聴衆を見て、目を丸くした。
毎月通りがかりの人が横目に見ていくだけだった廊下には、通り道を塞ぐようにたくさんの生徒がいた。
その中には、私と同じクラスの人たちもいたが、客席の前の方に野球部の生徒がたくさんいるのが見えた。
「みんなきっと私のことを見に来てくれたんだね!」
部長は私の隣で目をキラキラさせている。
待機場所の音楽室から会場へ移動し、陽光の差し込む廊下の窓際で立ち位置を確認する。
「わあっ、あれ、うちのクラスの人たちじゃん。なんであんなに来てるの?」
同じ学年の部長は、それまでほぼ観客がいなかったはずの会場を埋め尽くすほどの聴衆を見て、目を丸くした。
毎月通りがかりの人が横目に見ていくだけだった廊下には、通り道を塞ぐようにたくさんの生徒がいた。
その中には、私と同じクラスの人たちもいたが、客席の前の方に野球部の生徒がたくさんいるのが見えた。
「みんなきっと私のことを見に来てくれたんだね!」
部長は私の隣で目をキラキラさせている。