青春の備忘録
半階分登ったところで、頭上から聞き覚えのある騒がしさが降ってきた。
去年は廊下の向こう側から聞こえていた喧騒だ。
私はゆっくりと8組の教室のドアに向かう。
「失礼します、部……」
部長、と言いかけたところでたくさんの人の視線を集めていたことに気がついた私は、その場に固まってしまった。
ギャルっぽい見た目の女子生徒に、先月教室に入ってきたサッカー部、そしていつも絡まれる野球部。
「おーい、近藤!彼女きたぞー!」
私は一瞬、顔を顰めた。
颯とはまだ時々連絡を取っているが、実際に話すことなんてほぼ無いし、第一、彼女になった覚えはない。
しかし、私は、彼らはただおふざけのネタで盛り上がっているだけだと思い、スルーした。
去年は廊下の向こう側から聞こえていた喧騒だ。
私はゆっくりと8組の教室のドアに向かう。
「失礼します、部……」
部長、と言いかけたところでたくさんの人の視線を集めていたことに気がついた私は、その場に固まってしまった。
ギャルっぽい見た目の女子生徒に、先月教室に入ってきたサッカー部、そしていつも絡まれる野球部。
「おーい、近藤!彼女きたぞー!」
私は一瞬、顔を顰めた。
颯とはまだ時々連絡を取っているが、実際に話すことなんてほぼ無いし、第一、彼女になった覚えはない。
しかし、私は、彼らはただおふざけのネタで盛り上がっているだけだと思い、スルーした。