最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる2。〜学園編〜
「闇華、何を隠してるんだ?」

「な、なにも」


「それは無理があるだろ」

「言っても怒らない?」


「幻夢に手を出されたこと以外なら怒らないぞ。あ、幻夢だけじゃなくて俺以外の男になにかされても怒るからな」

「……」


図星で何も言えない私は黙ってることしかできなくて。


「はぁ〜」

「壱流?」


深いため息を吐くと壱流は再び私を後ろから抱きしめる。


「不安だ」

「不安って?」


「鈍感なのはわかってたがここまでとは…」





壱流が何をいってるのかわからない。


「お前はモテすぎるんだよ」

「私がモテる?」


それこそありえない話だわと言葉を続けた。


「自覚はないかもしれないが、闇華は誰の目から見ても可愛くて美人なんだよ。一見、男らしくて喧嘩ばかりしてるイメージだが、その中にも女らしい一面があって」

「恥ずかしいから、それ以上は褒めないで」


面と向かっていわれると照れる。


私が裏社会でなんて呼ばれているか壱流も知っているはず。

『闇姫』として恐れられてきた私が異性にモテるとか。なにかの冗談でしょう?と返したいところだけど幻夢も私の事が好きなのよね。

今までその気持ちに気付かず弟みたいに接してきた私って…。
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