最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる2。〜学園編〜
「お前の口から出るのは男の名前ばかりだな」

「妬いてるの?」


「その自覚があって俺を煽ってるつもりか?」

「それはちがっ…んっ」


私が否定する前に塞がれる唇。


「壱流。ここ教、室」

「だから?」


「誰か来たらどうするつもり?」

「お前が言ったんだろ。この時間なら教室には誰もいないって」


「っ」

「てっきり俺はお前から誘ってんのかと」


そんなつもりはなかったんだけど。


「私は壱流の具合が悪そうだったから教室に戻ろうって言っただけだけで」

「少し黙ってろ、闇華」


「う、ん」


今度は激しいのが降ってきた。

口の中が熱い。こんな感覚知らない…。


口内が侵食されていく。
それはまるでミルクチョコレートを食べてるみたいに甘くて。とろけそう。


恥ずかしくて、頭がフワフワして。もうなにも考えられなくなる。


壱流の体調の心配だとか、白銀先生が変わった理由だとかそういうの、ぜんぶひっくるめてどうでもよくなって。
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