デス・チケット
「やっぱり、幽霊側からは触れることができるんだ!」


さっき私達の体を通り抜けて行ったのは、幽霊側に触れたいという意識がなかったからだろう。


幽霊の意識は完全にこのお化け屋敷の関係者へ向かっていたのだ。


それも底知れない恨み、怒りだ。


その感情によって触れることができているみたいだ。


「それなら幽霊たちに手伝ってもらえば、カマ男の動きを封じることができる!」


私は目を輝かせて叫んだ。


幽霊に足止めしてもらっている間に、出口を探し出せばいいんだ!


「よし! そうと決まったらすぐに行動だ!」


タイセイも同じように目を輝かせて、部屋の鍵を掲げたのだった。
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