デス・チケット
「どうしてこんなことまでして、このお化け屋敷を作ろうとしたんだ」
タイセイが静かな声で尋ねる。
今一番冷静でいるのはタイセイかもしれない。
「本物のお化け屋敷を作ること。それがこの遊園地のオーナーのかつてからの夢だったんだ。世の中には本物の幽霊が出ると噂されるお化け屋敷はごまんとある。だけどそうじゃない。本当に幽霊を見世物にしたいって言うんだ」
「そんな無茶な……」
タイセイは左右に首をふる。
本物の幽霊を捕まえて見世物にするなんて、あまりにも非現実的だ。
だけどこのお化け屋敷では実際に幽霊たちが見世物になっている。
いったいどういうことだろう。
「俺たちはまず幽霊を作ることに専念した。もちろん、作り物なんかじゃない。本物の幽霊だ。だけど人間は死んだら終わり。幽霊なんていやしない」
男は当時のことを思い出したように突然笑い始めた。
その笑い声は狂気じみていて、痛みを忘れるほどゾクリとした。
「だけど、ある日成功したんだ。魂だけがそこにとどまり、肉体は別の場所にいる。そんな状態ができあがった!」
タイセイが静かな声で尋ねる。
今一番冷静でいるのはタイセイかもしれない。
「本物のお化け屋敷を作ること。それがこの遊園地のオーナーのかつてからの夢だったんだ。世の中には本物の幽霊が出ると噂されるお化け屋敷はごまんとある。だけどそうじゃない。本当に幽霊を見世物にしたいって言うんだ」
「そんな無茶な……」
タイセイは左右に首をふる。
本物の幽霊を捕まえて見世物にするなんて、あまりにも非現実的だ。
だけどこのお化け屋敷では実際に幽霊たちが見世物になっている。
いったいどういうことだろう。
「俺たちはまず幽霊を作ることに専念した。もちろん、作り物なんかじゃない。本物の幽霊だ。だけど人間は死んだら終わり。幽霊なんていやしない」
男は当時のことを思い出したように突然笑い始めた。
その笑い声は狂気じみていて、痛みを忘れるほどゾクリとした。
「だけど、ある日成功したんだ。魂だけがそこにとどまり、肉体は別の場所にいる。そんな状態ができあがった!」