デス・チケット
☆☆☆

入り口に取り残された私達3人は互いに目を見交わせた。


「さっきのミチオ、なんか変だったよね?」


私の言葉にコノミもカズトモも頷いた。


コノミはいつもと違うミチオの姿に少し怯えている様子だ。


顔色もよくなかった。


「きっと、あれはジュースじゃなくてアルコールだったんだ」


カズトモがため息交じりに言った。


さっきミチオが飲んでいたあの緑色の飲み物のことだ。


ピエロが配っていたのがアルコールだったのだとすれば、急に態度がおかしくなったことも頷ける。


ミチオは大人のような見た目をしているから、ピエロが間違えて配ってしまったんだろう。


「俺が2人を呼び戻してくるから、ここで待ってて」


そう言ってカズトモは1人でお化け屋敷の中に入ろうとする。
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