デス・チケット
そう言うと私が考えていることが通じたようで、コノミは少しだけ目を輝かせた。


「それに、本当に無理ならすぐに出ればいいよ。非常口だってあるだろうし」


「……そうだね。それに、ただの作り物だもんね?」


「そうだよ! お化け屋敷はただの作り物で、本当のおばけがいるわけじゃないよ」


「うん。なんか大丈夫な気がしてきた」


コノミはそう言うと大きく息を吸い込んだ。


さっきよりも顔色もよくなっている。


「行こう。5人で入ろうよ」


コノミはそういい、お化け屋敷へ足を踏み入れたのだった。
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