デス・チケット
☆☆☆

「ミチオ!!」


走って行った先は行き止まりになっていて、その手前でミチオはうずくまって震えていた。


私の声に気がついて振り向いたミチオは目の周りが真っ赤になっている。


随分と泣いたようだ。


「大丈夫?」


刺激しないようにそっと近づくと、ミチオは頷いて立ち上がった。


泣いたお陰で少しは気持ちが落ち着いたのかもしれない。


「あぁ、大丈夫だ」


しっかりと頷くミチオを見てホッと胸をなでおろす。


しばらくミチオをひとりにしたことは正解だったのかもしれない。


「さっきも説明したけれど、みんなの体を見つけたの。今のミチオは魂だけの存在。わかる?」


ミチオは大きく頷いた。
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