デス・チケット
コノミはそれに気がついて戸惑った表情を浮かべる。


「残ってる魂も俺たちが責任を持って元に戻す。でもそれには少し時間がかかりそうだから、みんなにも協力してほしいんだ。騒ぎになってお化け屋敷が封鎖されたりしたら、ここかから出られなくなるから」


タイセイはみんなの顔をみながら切実に訴える。


それに答えるように、女性が頷いた。


「そういうことなら協力する。私達はあなたたちに助けられたんだから」


その言葉にホッとしてつい笑顔になった。


他の人達も口々に「わかった」「強力する」と声を上げる。


これなら大丈夫そうだ。


「そういうワケなら俺も協力する。だけど、なにかあったらすぐに言ってくれ。俺はプロボクサーで結構強いんだ」


暴れていた男はそう言って力こぶを作ってみせた。


それはミチオでもかなわないほどの太さで目をむいた。
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