デス・チケット
まさか自分の推理が正しいとは思っていなかったけれど、こうして脅かす側にいるカズトモを見るとそうだったのだと思えた。


「おいカズトモ! お前いい加減にしろよ!」


ミチオは怒ったようにガラスを拳で叩く。


どうやら強化ガラスでできているようで、ミチオが殴った程度ではヒビも入らなかった。


部屋の中にいるカズトモはまだ中央に立ち尽くしていて、こちらに私達がいることにも気がついていない。


「どうしたんだろう。部屋の中からはこっちが見えないのかな?」


じっと見ていてもカズトモと視線がぶつかることはないので、マジックミラーになっているのかもしれない。


「もうこんなヤツほっといて行こうぜ」


チッと舌打ちをしてミチオは再び歩きだした。


少し後ろ髪をひかれるような気持ちになったが、ここで立ち止まっているわけにもいかない。


私たち4人はまた歩き出したのだった。
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