デス・チケット

☆☆☆

入り口ってこんなに遠かったっけ？


カズトモの部屋を通り過ぎてからもう随分歩いた気がするのに、入り口のドアはまだ見えてこない。


どうしてこんなに遠いんだろう？


まるでお化け屋敷が大きく成長していっているような感覚だ。


「少し休憩しようか」


先頭を歩いていたタイセイが息を吐き出して立ち止まる。


みんなの顔には疲れの表情が滲んで出てきていた。


まるでここまで山登りをしてきたように疲れている。


平坦な建物の中を歩いているだけなのに、明らかにおかしい。


「なんか体が重たくて、足が思うように前に出ない」


座り込んでコノミがつぶやく。


「私も」