デス・チケット
とにかくカマ男に追いつかれたくない。


追いつかれたらどうなってしまうのか。


そんな気持ちで一杯だった。


「イヤアアアア!!」


後方からコノミの絶叫が聞こえてきて私はとっさに立ち止まった。


そして見てしまった。


ロウソクの火に照らし出されるカマ男の姿を。


カマ男はコノミの首にカマの先端を突き立てて、コノミはビクビクと痙攣しているのだ。


「コノミ!!」


叫び声を上げてもかけよることはできなかった。


両足が石のように固くなってその場から動けない。


これはなに?


これも演出のひとつ?


コノミも遊園地の関係者だったってこと?


混乱する頭ではなにも考えることはできなかった。
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