デス・チケット
ミチオはしばらく走ってからある部屋の前で立ち止まった。


その部屋にはプレートが出ておらず、なにもいなかった部屋で間違いない。


しかし、その部屋の前で立ち止まったミチオは青ざめて顔をしかめた。


「嘘だろ、そんな……」


と、小さな声で呟いている。


「ミチオ……?」


ゴクリと唾を飲み込んでミチオに近づく。


そして部屋の中を見た瞬間、悲鳴が喉からほとばしった。


中にいたのはコノミだったのだ。


コノミは首から血を流し、呆然として部屋の中央に立っている。


ボトボトと血が落ちて地面に血溜まりをつくっていた。


「コノミ!!」
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