デス・チケット
これがただの偶然だとはとても思えない。


私達は特別な客として招かれたはずだ。


それなのに、本当はお化け屋敷のお化けになるために選ばれてここへ来てしまったということ!?


「じゃあ、カズトモは? カズトモもあのあと殺されたってこと?」


私の質問にタイセイは静かに頷いた。


「で、でも、こうしてコノミのことを見ることができてるよ? 私、霊感とかないけど!」


今まで幽霊を見たことは1度もない。


だからここにいるコノミが幽霊のはずがないんだ。


「それもなにか関係しているんだと思う。例えばここに入れば霊感が強くなるとか……」


「そんなことができるのか?」


ミチオに聞かれてタイセイは自信なさげに頷いた。


「霊感がない人でも、ずっと霊の近くにいると霊感がつくって聞いたことがある。それに、霊感を強くする儀式もあるとか」
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