王女の選択
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カーラは朝まで一度も起きることもなく眠り、だいぶ頭をすっきりさせることができた。
急いで下に降りると、ステラをはじめ、大広間では朝食の準備が着々と進められていた。
「カーラ様。ご加減ははいかがですか」
「だいぶ良くなったわ。ありがとう」
「戦争やらなにやら全てを背負いすぎなんですよ。ルドルフ殿は今日の夕方まで部屋で休まれた後、宴には参加するということでした。だいぶ良くなったようで本当に安心しましたよ。カーラ様を戦場に送ったことをまだ許したわけではありませんがね」
フンッと鼻を鳴らすと、焼きたてのパンをテーブルに置いた。
「宴の準備を手伝うわ」
「ほとんどできていますので安心してください。小間使いが森に行って、野花を摘んできますからその飾りつけをお願いするかもしれません」
「もちろんよ」
「今日一番の課題はなんと言ってもカーラ様の装いですからね」