王女の選択

「この日をどれだけ待ち望んだか、其方にわかるはずがない」


カーラのドレスを取り除き、インナーを一つ一つ床に落としていく。カーラの体はジェラルドの胸を痛くするほど完ぺきだった。日に焼けた自分の手をカーラの身体に這わせその肌の色のコントラストが妙に妖艶で、鼓動を高める。

ジェラルドは残りの服を全部脱ぎ捨てると、カーラの身体を探求し始めた。

信じられないほど滑らかで、甘い香りがジェラルドを一気に陶酔させていく。

カーラは恐ろしさと底知れぬ興奮に体をガタガタと震わせていた。

ジェラルドは我が物顔でカーラの身体を荒々しく愛撫し続けるので、声が漏れないよう唇を噛みしめていたが、突然予告なく差し入れられた指に思わず叫んだ。

「む、無理です!!」

ジェラルドは動きを止めると、ニヤッと笑いそれは聞き入れられない要求だと撥ねつけた。

「其方がどれだけ拒絶しようとも、今宵其方を抱く」

ジェラルドの指がすっと抜けると、カーラは大げさなほどビクッと身体を震わせた。

ジェラルドはカーラに何度もキスして気を反らせた後、腰を掴むと一気に差し入れた。

カーラの悲鳴が口から溢れる前にジェラルドは自分の口で押しとどめる。

動きを止め、ブルブルと震えるカーラの頭をゆっくりと撫で、落ち着かせる。カーラの目から零れ落ちる涙を吸い上げ、耳元でひたすら愛の言葉をささやく。

カーラの身体から少しずつ力が抜けていくのを感じ取ったジェラルドはカーラの腕を自分の首に巻き付かせると、ゆっくりとリズムを刻み始めた。
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