王女の選択
「ま、待ってください!」
「待つつもりはない」
ジェラルドはカーラの袖口を一気に引き下げると、目の前に現れた素肌に貪りついた。一瞬にしてジェラルドを受け入れる身体に変化していく自分に戸惑いながらも、一心に欲するジェラルドに抗うことなどできるはずがなかった。
カーラはめまいを覚えながらジェラルドの湿った髪に指を絡めた。ジェラルドは引きちぎるように服を脱ぎ捨てると、何の前触れもなくカーラの中に突き進んでいった。
突き上げるごとにカーラの甘声が部屋に響き、その声に呼応するかのようにジェラルドは動きを早めていく。カーラは何度ももう無理だと首を振ったが、ジェラルドは動きを止めるどころか、カーラの口を塞いでもう突進してくる。
「ジェラルドっっ!!本当に・・・・もうっ!」
「もうなんだ?」
ジェラルドは両肘をつき、額の汗をぬぐうことなくまっすぐにカーラを見下ろして尋ねる。
「こんなところで終わりにして、満足するのか」
カーラは息を荒げながら、ジェラルドを見上げる。
「言うんだ、カーラ」
ジェラルドはさっとカーラの唇に目をやってから、もう一度ゆっくりと言った。
「どうしてほしい?」
「ジェラルド・・・」
狙いを定めた王者を前に、カーラは瞬き一つできずにいた。
「カーラ。言うんだ」
「・・・やめないで」
その言葉を待っていたかの如く、ジェラルドは信じられないスピードで激しくカーラの身体に自身を打ちつけ、一気に上り詰めていった。