王女の選択
「終戦?・・・どういうことだ?・・・何があった?」

「こ、・・・これ以上の犠牲者を出さないため戦いを終わらせたのです。ジェラルド大公とは今交渉を・・・」

「交渉?ふんっ、ストラウス側はなんと言っている?」

ルドルフは遮るようにカーラに聞いた。

「国王と直接交渉されたいと」

ルドルフは横たわっているにもかかわらず、目がぎらぎらとし始めた。

「前線の状況は?」

「前線は国境付近まで押し戻しました。しかし――」

「よくやった。勝てなかったことは悔やまれるが、お前の力ではまぁ無理であろう。だがなんとしてでも鉱山権を・・・」

「?!この期に及んで何をおっしゃっているのですか。今の状況をよくお考え下さい!終戦と言いましたが、事実上敗北です。ストラウス側と交渉を始めましたが、お父様の首をと言って引きません。港湾使用許可を7%まで下げると言いましたが却下され、お父様が回復されるまで、城に居残ると言っているのです。なのに、お父様は鉱山権のことしか考えておられないのですか?」

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