エリート課長の脳内は想像の斜め上をいっていた
麻衣子は変態と遭遇する
プロローグ
大人二人が中へ入っても、ゆったり足を伸ばしても余裕があるジャグジー機能付き浴槽が設置された広い浴室。
バスチェアーに座った色素の薄いセミロングの髪をした女性の前にTシャツとハーフパンツ姿の見目麗しい男性が、まるで彼女に忠誠を誓うように膝をついていた。
キャミソールにショーツだけを身に着けた女性の左足を自分の膝に乗せて、脹脛から足首にかけて一撫でした男性は手の平に取ったシェービング用クリームを塗り広げていく。
肌を滑る彼の指がくすぐったくて、女性はピクリと身じろぐ。
「動かないで」
左手で震える女性の太股を押さえた男性は、床に置いた女性用シェーバーを手に取る。
右手を器用に動かしムダ毛の流れに沿い、クリームを塗った脹脛へ女性用シェーバーを滑らせていく。
会社ではパソコンのキーボードを打ち、書類を捲る男性の長くて綺麗な指が自分の足の手入れをしている光景は、ひどく厭らしく見えて女性は自分の下腹の奥が疼いていくのを感じていた。
湧き上がる興奮と情欲で、呼吸が浅くなっていくのを彼に覚られないよう、体に力を入れた。
「麻衣子さん」
口元と覆う手をどかされ、ちゅっと唇へ触れるだけのキスをされ「あっ」と声が漏れる。
触れるだけのキスは啄むようなものへ変わり、それが擽ったくて麻衣子は顔を背けてしまった。
首を軽く傾げた男性は麻衣子の様子を窺うように上目遣いで見上げる。
むせかえるような色気たっぷりの顔で見詰められたら、落ちない女性はいないだろう。
女性の心理を知り尽くした言動と表情をして麻衣子を翻弄するのに、会社に居る時の彼は冷静沈着な課長という態度を崩さない。
「ふっ、ぅ」
脹脛から足首にかけて手の平が這い指の腹で撫でられて、麻衣子の口から甘い声が漏れてしまいそうになる。
恥ずかしさと興奮で全身は熱く、顔全体と耳は茹でタコのように真っ赤に染まっていた。
真っ赤な顔で声を堪える麻衣子を見上げた課長は、嬉しそうに切れ長の目を細める。
仕事中はあまり笑顔を見せない課長は、笑うと目尻が下がるのを彼と深い仲になってから知った。
「痛む所や痒い所は無いか?」
「大丈夫、です」
「ふっ、良かった」
ムダ毛を剃り落とし、剃り残しは無いか足の細部までを手の平全体で触って確認した課長は、残ったクリームをシャワーで洗い流す。
シェービング用クリームを全て洗い流した後は、ボディ用の保湿化粧水を両手で丹念に取り塗り込んでいく。
「この保湿化粧水、使い心地は良さそうだけど肌に塗った時の香りが少しキツイな。味はどうだろうか」
滑々になった脹脛に頬擦りをした課長は、真っ赤な顔で口元を押さえている麻衣子の顔を見て愉しそうに口角を上げた。
「ひゃあんっ」
「ふっ、集中していない罰だよ」
脛を舐められて堪らず麻衣子は声を上げてしまった。
「だって」
「せっかく俺が手入れしているのに、集中してくれないのは悲しいな。お仕置き、してもいい?」
低く甘い声で問う彼は、拒否出来ないほどの色気と情欲を放ち輝いて見えた。
「麻衣子さん?」
問いかけるくせに、麻衣子の肩に置かれた彼の手には力がこもっていく。
選択肢があるように見えて、拒否はさせてくれないのだ。
「隼人さん、優しくしてね?」
返答を聞いた隼人は口角を上げる。
甘く絡みつくような視線を向ける隼人に、この返事をしたら朝まで解放してもらえないと分かっているのに、麻衣子は彼の言葉を断れなかった。
バスチェアーに座った色素の薄いセミロングの髪をした女性の前にTシャツとハーフパンツ姿の見目麗しい男性が、まるで彼女に忠誠を誓うように膝をついていた。
キャミソールにショーツだけを身に着けた女性の左足を自分の膝に乗せて、脹脛から足首にかけて一撫でした男性は手の平に取ったシェービング用クリームを塗り広げていく。
肌を滑る彼の指がくすぐったくて、女性はピクリと身じろぐ。
「動かないで」
左手で震える女性の太股を押さえた男性は、床に置いた女性用シェーバーを手に取る。
右手を器用に動かしムダ毛の流れに沿い、クリームを塗った脹脛へ女性用シェーバーを滑らせていく。
会社ではパソコンのキーボードを打ち、書類を捲る男性の長くて綺麗な指が自分の足の手入れをしている光景は、ひどく厭らしく見えて女性は自分の下腹の奥が疼いていくのを感じていた。
湧き上がる興奮と情欲で、呼吸が浅くなっていくのを彼に覚られないよう、体に力を入れた。
「麻衣子さん」
口元と覆う手をどかされ、ちゅっと唇へ触れるだけのキスをされ「あっ」と声が漏れる。
触れるだけのキスは啄むようなものへ変わり、それが擽ったくて麻衣子は顔を背けてしまった。
首を軽く傾げた男性は麻衣子の様子を窺うように上目遣いで見上げる。
むせかえるような色気たっぷりの顔で見詰められたら、落ちない女性はいないだろう。
女性の心理を知り尽くした言動と表情をして麻衣子を翻弄するのに、会社に居る時の彼は冷静沈着な課長という態度を崩さない。
「ふっ、ぅ」
脹脛から足首にかけて手の平が這い指の腹で撫でられて、麻衣子の口から甘い声が漏れてしまいそうになる。
恥ずかしさと興奮で全身は熱く、顔全体と耳は茹でタコのように真っ赤に染まっていた。
真っ赤な顔で声を堪える麻衣子を見上げた課長は、嬉しそうに切れ長の目を細める。
仕事中はあまり笑顔を見せない課長は、笑うと目尻が下がるのを彼と深い仲になってから知った。
「痛む所や痒い所は無いか?」
「大丈夫、です」
「ふっ、良かった」
ムダ毛を剃り落とし、剃り残しは無いか足の細部までを手の平全体で触って確認した課長は、残ったクリームをシャワーで洗い流す。
シェービング用クリームを全て洗い流した後は、ボディ用の保湿化粧水を両手で丹念に取り塗り込んでいく。
「この保湿化粧水、使い心地は良さそうだけど肌に塗った時の香りが少しキツイな。味はどうだろうか」
滑々になった脹脛に頬擦りをした課長は、真っ赤な顔で口元を押さえている麻衣子の顔を見て愉しそうに口角を上げた。
「ひゃあんっ」
「ふっ、集中していない罰だよ」
脛を舐められて堪らず麻衣子は声を上げてしまった。
「だって」
「せっかく俺が手入れしているのに、集中してくれないのは悲しいな。お仕置き、してもいい?」
低く甘い声で問う彼は、拒否出来ないほどの色気と情欲を放ち輝いて見えた。
「麻衣子さん?」
問いかけるくせに、麻衣子の肩に置かれた彼の手には力がこもっていく。
選択肢があるように見えて、拒否はさせてくれないのだ。
「隼人さん、優しくしてね?」
返答を聞いた隼人は口角を上げる。
甘く絡みつくような視線を向ける隼人に、この返事をしたら朝まで解放してもらえないと分かっているのに、麻衣子は彼の言葉を断れなかった。
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