エリート課長の脳内は想像の斜め上をいっていた
06.お試し期間がお試しになっていない
ジャグジー機能付き広い浴槽が設置された浴室で、バスチェアーに座った麻衣子の前にズボンの裾を捲った隼人が膝をつく。
「隼人さん、濡れちゃう」
「この後、風呂に入るから大丈夫。一緒に入ろう?」
上目遣いに言われると断れず、麻衣子は微かに頷いた。
キャミソールにショーツだけを身に着けた麻衣子の膝から足首にかけて、隼人は手の平に取ったシェービング用クリームを塗り広げていく。
肌を滑る指がくすぐったくて、麻衣子はピクリと身じろぐ。
「動かないで」
左手で太股を押さえた隼人は、右手を器用に動かしムダ毛の流れに沿って女性用シェーバーを滑らせていく。
会社ではパソコンのキーボードを打ち、書類を捲る斎藤課長の長くて綺麗な指が自分の足の手入れをしている光景は、厭らしく見えて麻衣子は体の奥が疼いていくのを感じていた。
ムダ毛を剃り落とし、剃り残しが無いか足の細部までを手の平全体で触ってから、隼人は残ったクリームをシャワーで洗い流す。
シェービング用クリームを全て洗い流した後は、ボディ用の保湿化粧水を両手で丹念に取り塗り込んでいく。
「この保湿化粧水、ネットの評判通り使い心地は良さそうだね。前のよりも香りもいいし。ほら、ツルツルになった」
剃り終わり、滑々になった脹脛を好きなだけ撫でて頬擦りをした隼人は、赤い顔をして口元を押さえている麻衣子の顔を見て愉しそうに口角を上げた。
「どうしたの?」
「なん、でもありません」
どうしたかなんて、絶対に分かっている彼からの意地悪な問いかけに、答えられず麻衣子は横を向く。
「もしかして、俺に毛を剃られて興奮したのか?」
「ち、違うっ」
真っ赤な顔をした麻衣子は慌てて首を横に振って答える。
彼に足のムダ毛処理をされて興奮した、と素直に答えてしまえばこの後どうなるのかなんて前回、前々回の経験から理解していた。
「違うの? 俺は麻衣子さんの足の手入れが出来て、凄く興奮しているよ。ほら」
口元を押さえていた麻衣子の左手を掴んだ隼人は、屈んだまま股間へ触れさせる。
「あっ」
彼の興奮具合を知った麻衣子の顔が更に赤くなる。
ズボン越しでもはっきり分かるほど、隼人自身が熱を持っているのが分かった。
「して、いい?」
苦しそうな息を吐いて、麻衣子の耳元へ唇を近付けた隼人は低く掠れた声で問う。
甘く色気を含んだ掠れた声で囁かれたら、駄目だと思っていても断れない。
「一回、だけなら」
首へ腕を回して隼人の頭を抱き締める。
彼と同じ様に、興奮して発情しているのは麻衣子も同じなのだ。
寝室でダブルベッドに身を沈めていた麻衣子は、疲労感と先日の睡眠不足も相まって身動きできず、ぼんやりと上半身を起こし後処理をする隼人を見ていた。
身明日も仕事のため、終電までには支度をして自宅へ帰らなければならないのに、ひどく怠くて重たい体は動いてくれない。
「今日はこのまま泊まっていきなよ」
耳元で囁かれる甘い声に頷きかけて、首を横に振る。
「だめ、一昨日も泊まっていったし、明日は早いから、早く帰ってもう帰らなきゃ」
声を出し過ぎて擦れ、眠気から舌足らずなしゃべり方になっている麻衣子の目蓋は、帰らなければという意思に反して落ちていく。
「おやすみ」
完全に目蓋を閉じた麻衣子の頭を撫でた隼人は、眠る彼女の頬へ触れるだけのキスをした。
「隼人さん、濡れちゃう」
「この後、風呂に入るから大丈夫。一緒に入ろう?」
上目遣いに言われると断れず、麻衣子は微かに頷いた。
キャミソールにショーツだけを身に着けた麻衣子の膝から足首にかけて、隼人は手の平に取ったシェービング用クリームを塗り広げていく。
肌を滑る指がくすぐったくて、麻衣子はピクリと身じろぐ。
「動かないで」
左手で太股を押さえた隼人は、右手を器用に動かしムダ毛の流れに沿って女性用シェーバーを滑らせていく。
会社ではパソコンのキーボードを打ち、書類を捲る斎藤課長の長くて綺麗な指が自分の足の手入れをしている光景は、厭らしく見えて麻衣子は体の奥が疼いていくのを感じていた。
ムダ毛を剃り落とし、剃り残しが無いか足の細部までを手の平全体で触ってから、隼人は残ったクリームをシャワーで洗い流す。
シェービング用クリームを全て洗い流した後は、ボディ用の保湿化粧水を両手で丹念に取り塗り込んでいく。
「この保湿化粧水、ネットの評判通り使い心地は良さそうだね。前のよりも香りもいいし。ほら、ツルツルになった」
剃り終わり、滑々になった脹脛を好きなだけ撫でて頬擦りをした隼人は、赤い顔をして口元を押さえている麻衣子の顔を見て愉しそうに口角を上げた。
「どうしたの?」
「なん、でもありません」
どうしたかなんて、絶対に分かっている彼からの意地悪な問いかけに、答えられず麻衣子は横を向く。
「もしかして、俺に毛を剃られて興奮したのか?」
「ち、違うっ」
真っ赤な顔をした麻衣子は慌てて首を横に振って答える。
彼に足のムダ毛処理をされて興奮した、と素直に答えてしまえばこの後どうなるのかなんて前回、前々回の経験から理解していた。
「違うの? 俺は麻衣子さんの足の手入れが出来て、凄く興奮しているよ。ほら」
口元を押さえていた麻衣子の左手を掴んだ隼人は、屈んだまま股間へ触れさせる。
「あっ」
彼の興奮具合を知った麻衣子の顔が更に赤くなる。
ズボン越しでもはっきり分かるほど、隼人自身が熱を持っているのが分かった。
「して、いい?」
苦しそうな息を吐いて、麻衣子の耳元へ唇を近付けた隼人は低く掠れた声で問う。
甘く色気を含んだ掠れた声で囁かれたら、駄目だと思っていても断れない。
「一回、だけなら」
首へ腕を回して隼人の頭を抱き締める。
彼と同じ様に、興奮して発情しているのは麻衣子も同じなのだ。
寝室でダブルベッドに身を沈めていた麻衣子は、疲労感と先日の睡眠不足も相まって身動きできず、ぼんやりと上半身を起こし後処理をする隼人を見ていた。
身明日も仕事のため、終電までには支度をして自宅へ帰らなければならないのに、ひどく怠くて重たい体は動いてくれない。
「今日はこのまま泊まっていきなよ」
耳元で囁かれる甘い声に頷きかけて、首を横に振る。
「だめ、一昨日も泊まっていったし、明日は早いから、早く帰ってもう帰らなきゃ」
声を出し過ぎて擦れ、眠気から舌足らずなしゃべり方になっている麻衣子の目蓋は、帰らなければという意思に反して落ちていく。
「おやすみ」
完全に目蓋を閉じた麻衣子の頭を撫でた隼人は、眠る彼女の頬へ触れるだけのキスをした。