こんなのアイ?
シャワーをフックに掛け二人で湯を浴び泡を流しながら深く口づけ合う。もうどちらの泡だったのか、どちらの唾液かもわからない。互いの体に互いの手のひらを這わし泡を流しているのか、愛撫しているのかもわからない。
「愛実っ…」
「…ゆ…ぃ…っ…ぅ…あっ…」
彼の指先が浅く私の中に差し込まれる…ぃや…ぅ…自分の声がバスルームに響きおかしくなりそうだ。
「…こわ…ぃ…ぅん…」
「ん?怖い?何が怖い?」
シャワーの音に混じった彼の甘い声が私の鼓膜を震わせる。
「…これ…ここ…ぃ…あっ…怖いっ…」
「立ったまま怖い?ん、手…俺に回して」
立ったまま彼の首に両腕を回すと、安心感と自分の胸の無防備感とに同時に襲われる。だが、彼はすぐに私を抱き上げ湯の中に沈んだ。彼に股がり腕を彼の首に回したままの私は視線の先に困って悠衣の肩口に顔を埋めた。
「愛実?すぐ出るぞ、大丈夫か?」
半分しか湯に浸かっていない背中を擦りながら彼が聞いてくる。その声は甘く妖艶に私に届き、トクンと胸が鳴りキュッと子宮が切ない音を立てる。
「だい…じょぶじゃない…悠衣…好き…怖いっ…もうやなの…こんなに好きって…思っても…いつもダメなの…」