夢見るユメに僕は夢中
ル
*
「いやでもさ?肇と次の日から普通にハギワラユージの話したよね……!?話してて違和感なかったよ!?」
「授業中に電子版の本買って読んで、帰ってからもあらすじとかレビューとかめっちゃ調べてた」
「そ、そこまでする!?ていうかそんなことが可能なの?」
「言ったじゃん。どーにかしてユメに好かれたかったって。出来ることは何でもしたよ」
本屋から移動した先は私の部屋。
机の椅子に座る肇と、ベッドを背もたれにして「うぐ……」と圧倒される私。
肇がそんなことまでしているとは知らなかった。
ていうか、どうにかして私に好かれたかったって、なに……!
私にそんな魅力が本気であると思ってるの?
「どうしてそこまでしてくれたの……」
「だって俺、ユメのことどーしようもないほど好きなんだもん」
「……」
そういうことを、さらりと言わないで。
心の準備が出来ていない時に言われると、反応に困るっ。