空の表紙 −天上のエクレシア−
「う…うう…
やっぱり怒ってるーっ!」
「ノアール!!気がついたか!!」
「あれ…なんで…」
かなりの深さで斬られた
しかし傷は塞がりかけている
「アンタか…」
「良かった…。助かった…。」
「待て!
…っジークもいる筈だ!
あいつ異形化してたけどかなり
…フリートに切られて…。」
「傷はやっとこ塞いだけど
血が足りないんだ!動くな!
輪を城に開けるから
二人で早く行け!
ここは異常な程闇の力が強いから
ほら……すぐ閉じちまう!
俺はジークを探してから行く!!」
「ふ…ざけんな!!俺が居」
ロルカはノアールを羽交い締めにし
白兎に礼をすると
急いで輪の中に入った
無事閉じたのを確認すると
白兎は辺りを見回す
「……やばいな…
傷が酷ければ酷いだけ
あいつは出て来ない
…そういう奴だ…」