空の表紙 −天上のエクレシア−

塔と君の星






「ねえフリート

まず前国王が
当時叛乱を起こしていた部族の
制圧に向かったんだよね

掴まえてみた所なぜか気が合い
友好関係を結ぶ


その後も前王が
ちょくちょくお忍びで
遊びに行かれていたのは
ウサタンも知ってるよ


そして数か月後、集落での謎の爆発。


集落の場所が
近隣一帯睨み合ってた国の
丁度交差地点にあったもんだから

どこの国も
『敵が攻めて来たー!』で
戦争が起こったんだよね
ここまでは間違ってない?」


「はい。その通りです。」


「…隣国に攻め入られた日
俺が遠出から急いで
城に辿り着いた時にはもう
王の首は晒されていて…、
ご家族も、守ろうとした兵士達も
判別出来ない様な状態なってて…


そして弟君が
駆け付けてらして
嘆き悲しみ兵を挙げて
隣国を討ち滅ぼしたんだ
…これは合ってる?」



「…………」



「じゃあさ。


ここで幽閉されてたのは…
………誰?」




天蓋付きのベット
凝った造りの様々な服

瓶詰めにされた木の実

手の付けられていない料理。

鉄格子付きの窓





< 36 / 227 >

この作品をシェア

pagetop