空の表紙 −天上のエクレシア−
−通常の馬車では無かった。



大きさは倍

黒い鉄板の装甲に
後ろ開きの扉

重い音と共に中へ進むと
闇の術で精製された闇鋼鐵で
その身を覆い
鍵爪をクロスに構えた特殊兵士達が
ずらりと脇を揃えて居た



「…誰か追うのか」
城の地下に馬車ごと進む

土くれを乱暴に掘り起こし
突貫した様な鋪装もされていない洞穴


道の両脇には敬礼する兵士達

普段は閉じられている
大きな扉を走り抜け
馬車は床に描かれた
大きな魔法陣の上で止まる。


「… 一陣はもう放ってあります。
ただ敵が
それに協力しているモノが
一人では無さそうなので用心です。
…先を急ぎます」

「うむ。」

白兎が頷く



「転送!!」

フリートがそう叫ぶと
魔方陣から白い光が泡立ち出す

それが立ち上ぼると
大きな翼を拡げた鳥の型を形成する

2、3度羽ばたき
両翼で馬車を包み混むと
光の玉になって消滅した

粒子が散らばる







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