この世界は、真夏でできている。
その後は、初めはテーブルのバッシング…、片付けと準備をひたすらして、

たまに田中さんと一緒に案内もした。

ずっと緊張感に見舞われ、夏休みなこともあってか昼頃には

お客さんの数もどっと増えて終わった頃にはクタクタになってしまった。

「お疲れ様」と店長がオレンジジュースを僕の前に置いてくれた。

「疲れたでしょ」と田中さんは制服を着替え、僕も「疲れました」と返す。

「日澤くん、バイト初めてと思えないくらい動けてたよ。」と店長が褒めの言葉をくれる。

店長と田中さんとLINEを交換して、帰りの電車では思わず寝落ちしてしまいそうになる。

電車を降りると、彼女から電話の誘いが来た。

少しじめっとした夜道を歩きながら、彼女の声を耳にする。
< 103 / 231 >

この作品をシェア

pagetop