この世界は、真夏でできている。
「ねぇ、私もその仲間入れてくれない?」

「えっ」

「図々しいかもしれないけど、私それでも久々に優介に会いたいし、

色々思い出して欲しい」

「もちろん!!」

私は食い気味に、彼女に返事をする。

そんなわけで、今日ここに彩絵がいるのだ、という旨を伝えた。

やっぱり優介は、全くもって彼女が誰なのか、検討も付かないといった様子で、

初めましてから始まる軽い自己紹介を交わしていた。

「で…今日はどこに行くか決まってるの?」

「それが全くなんだよね。思い出の場所って言っても、

いつも同じ場所で遊んでたし、あの頃まだ小学生だったから、行ける場所も限られてたし…」

「あそこは行ったの?」と、彩絵の提案に、思わず「あっ。」と声が漏れた。
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