この世界は、真夏でできている。
私の周りは、遠くへ行ってばかりだ。

黒羽は、どうやら私たちには内緒にしているようだ。

あの頃と重なって、少しだけ怖くなった。

もし今また優介が遠くへ行ってしまったら…私は、耐えられるだろうか。

優介の記憶が戻った時、今のこの関係が、特別であれていることが終わって仕舞うかもしれない。

そうなるのは、嫌だな。

今週末、優介が前に提案してくれた旅行の予定が入っている。

きっと、このメモリーズの旅でも一大イベントとなるだろう。
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