この世界は、真夏でできている。
どうか、この時間が永遠に続いて欲しい。

大好きな人と、綺麗な音を、空気を、景色を

共有することが、こんなにも幸せだ。

「何枚か撮りますね!」

「優介、今日連れてきてくれて、本当にありがとう」

「こちらこそ」

思わず、告白してしまいそうになるほど、気持ちが溢れて堪らなかった。

でも私は、今はまだ、告白はしないと決めている。

灯篭祭りが終わり、私たちは旅館へ戻った。
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