この世界は、真夏でできている。
「優介は、きっと誰よりも瑠夏を見てて、

誰よりも早く瑠夏の異変に気づけちゃうんだ。」

(あー、そういうこと)

「優介の目線を借りて、瑠夏に恋をした俺じゃ絶対、かなわない」


…残酷だけど、何も言えなかった。

私から見ても、2人はどう考えても両思いだった。


「かなわなかったら、東希は瑠夏な近づいちゃだめなの?」

「えっ?」

「それでも瑠夏のこと好きなんでしょ、?
どうせかなわないなら、少しでも攻め込んじゃえばいいのに。」

「そんなの、出来ないよ…」

「へえ、東希らしくない、いつも何に対しても、あんなに強気なのに。」

「だって俺、ほんとに好きだもん。」


…そうか。
本当に好きなのか。

なんか私が小っ恥ずかしいな。
私は恋とか、した事ないからな。

頑張れよ、東希。


その次の日、東希と瑠夏は一緒に帰ってた。
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