この世界は、真夏でできている。
中学に上がり、東希と瑠夏が話すことは無くなってしまった。

そして、私も。

環境が変わって、優介がいなくなって、各々が自分の新しいコミュニティに溶け込んだまま、

抜け出せなくなってしまっていた。



誰が、予想出来ただろう。


いつもおちゃらけている母が、見たこともない真剣な顔をして私に話があると言った。

落ち着いて、聞いて欲しいと。

その直後だった。信じられない言葉を投げかけられたのは。

冗談にしてはあまりにも残酷で、ふざけ過ぎている。
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