この世界は、真夏でできている。
目の前の壮大な景色に、私は端から端まで目を離せずにいる。

ずっと、ゆっくり沈んでいってるであろう太陽が止まっているように見え、

この街は、常にこの景色の中にいたのではないか。

「俺の一番お気に入りの場所!」


今思えば、彼との数少ない大事な思い出で。

私にとってこの日が、ずっとずっと忘れられない日になって。

私と東希の時間は、この日のまま、止まってしまっていたようだった。
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