この世界は、真夏でできている。

きっと、真実を告げたのも、早くこの罪悪感という呪縛から解放されたかったからだ。

この真実を知ったって、瑠夏はただ、辛くなるだけなのに。

ずっとこのまま、私が罪悪感を背負って生きていく術だってあったのに。

あの時の、優介の泣き顔がこびりついて離れなかった。

ずっと、彼女に縋りついていたはずなのに、

私は優介の、瑠夏への思いを尊重したくなってしまったのだ。

なんでかは、わからない…け、ど…。


いや、わかっている。見て見ぬふりは、もうしない。


彼らが今、お互いを思っているからだ。


彼らは、両思いであるからだ。