この世界は、真夏でできている。
「瑠夏ーー!今日こそご飯行こ!!」
電話から突き抜けてくるんじゃないかと思うほどの声量だ。
彼は入学式の日に突然声をかけられ、いきなり告白された。
会って2秒で。話して二言目で。
誠心誠意お断りした。が、その日から今の今まで永遠と言い寄ってきている。
「むり。」
「いいじゃん、おねがあい。俺奢るよ!」
幾度となく断ってきた誘いと告白は、文字通り、本当に何度目だろうか。
金髪混じりの茶髪に、乱れた制服と、整った顔で、初めはからかわれてるとばかり思っていた。
けどだんだん年月を越してく中で、からかってるわけじゃない、と思うようにはなってきた。
けどどうしても、私には待っている人がいて、
彼とチャラチャラなかよしこよしする気は起きない。
「ごめんけど、今日塾だから。」
「うそつけ!お前通ってないだろ。」
皮肉かのように、言い終わる前に終了ボタンを押す。
窓の外をまた眺めると、外に出ていないのに暑さがじりじりと伝わってきた。
この炎天下の中電車を飛ばして帰らなきゃならないと思うと、心底億劫になる。
電話から突き抜けてくるんじゃないかと思うほどの声量だ。
彼は入学式の日に突然声をかけられ、いきなり告白された。
会って2秒で。話して二言目で。
誠心誠意お断りした。が、その日から今の今まで永遠と言い寄ってきている。
「むり。」
「いいじゃん、おねがあい。俺奢るよ!」
幾度となく断ってきた誘いと告白は、文字通り、本当に何度目だろうか。
金髪混じりの茶髪に、乱れた制服と、整った顔で、初めはからかわれてるとばかり思っていた。
けどだんだん年月を越してく中で、からかってるわけじゃない、と思うようにはなってきた。
けどどうしても、私には待っている人がいて、
彼とチャラチャラなかよしこよしする気は起きない。
「ごめんけど、今日塾だから。」
「うそつけ!お前通ってないだろ。」
皮肉かのように、言い終わる前に終了ボタンを押す。
窓の外をまた眺めると、外に出ていないのに暑さがじりじりと伝わってきた。
この炎天下の中電車を飛ばして帰らなきゃならないと思うと、心底億劫になる。