この世界は、真夏でできている。
疲れ切っていて、今日は本の続きは読めなかった。

今、何度も頭を巡るのは、今日の彼女の寂しそうな笑顔だった。

ー僕は、彼女に惚れてしまった。ー

まさか、と必死で自分に言い聞かせ、リモコン式の部屋の電気を消した。

目が覚めると時刻は9時を指していた。

久々にこんなにぐっすり眠ってしまった。

彼女からのメッセージは入っていない。

僕は起き上がりシャワーを浴び、家を出る準備をした。

どこか浮かれ足なのは置いておいて。
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