今宵、幾億の星の下で
「訊いたんですけれど、玲さんの元カレ。地元のお金持ちの娘さんと、婚約したらしいんですけれと……」
最初は金持ちの子を引っかけたと喜んでいたらしいが、金遣いが荒い娘で要求が大きかったそうだ。
大企業に勤めているとはいえ、普通のサラリーマンが手に負える娘ではなかったようで……。
「破談するにも、慰謝料を要求されているとか。友達が居酒屋に勤めてるんですけど、呑んでは愚痴ってるそうです」
株や投資などもしていて大金持ちとはいかないが、それなりの収入はあったはず。
それなのにもう火の車になるとは、どういう状況なのだろう。
玲は首を振った。
別れた男の心配など、するべきではない。
園芸好きな女と一緒にいるよりは、有力者の娘と結婚した方がいいという結論を出した。
しかしうまくはいかなかったようである。
自分とは結局、縁のなかった男だが、情が消えるわけではない。
ぼうっと考えこむ玲を見て、睦が小さく笑う。
最初は金持ちの子を引っかけたと喜んでいたらしいが、金遣いが荒い娘で要求が大きかったそうだ。
大企業に勤めているとはいえ、普通のサラリーマンが手に負える娘ではなかったようで……。
「破談するにも、慰謝料を要求されているとか。友達が居酒屋に勤めてるんですけど、呑んでは愚痴ってるそうです」
株や投資などもしていて大金持ちとはいかないが、それなりの収入はあったはず。
それなのにもう火の車になるとは、どういう状況なのだろう。
玲は首を振った。
別れた男の心配など、するべきではない。
園芸好きな女と一緒にいるよりは、有力者の娘と結婚した方がいいという結論を出した。
しかしうまくはいかなかったようである。
自分とは結局、縁のなかった男だが、情が消えるわけではない。
ぼうっと考えこむ玲を見て、睦が小さく笑う。