神殺しのクロノスタシスⅣ
…放課後。学院に戻ってから。
俺達イーニシュフェルト魔導学院の教員達は、学院長室に集結していた。
俺とシルナだけではなく、他の教員の意見も借りようと思ったのだ。
「じゃあ、今回の件について話すね。まず…」
「よし、ちょっと待てシルナ」
皆に詳細を話す前に、やるべきことがある。
「…何?」
何って、決まってるだろ。
「…おい!この屋根裏こそこそ坊主共!いるのは分かってるんだぞ。降りてこい!」
と、俺は天井裏に向かって叫んだ。
…すると。
天井裏から、ゴソゴソと音がして。
パカッ、とマンホールの蓋でも外すみたいに、天井に穴が空いた。
そして、そこから。
しゅたっ、と令月とすぐりが降りてきた。
「よく気づいたね、羽久」
やっぱりいたな。
案の定いた。
カマかけのつもりだったが、まさか本当にいるとは。
何をやってんだ、こいつらは。
よく気づいたねじゃねぇ。
「お前らの放課後脱走癖は、嫌と言うほど経験してるからな。大体、元々天井裏に穴なんてなかったはずだろ」
「え?開けた」
なければ作れば良い、ってか?
こんなところで、無駄な才能を発揮するんじゃない。
「お前らは帰れ。これは大人の話だ」
子供に聞かせるようなことじゃない。
しかし。
「大人の話だってー!気になるね、大人って俺達に隠れて、どんな話してるんだろ?」
「きっと子供には言えないことなんだよ。聞いてみたいね」
駄目だ。むしろ興味をそそられてる。
これじゃあ、追い出しても追い出しても、侵入してくる気満々じゃないか。
「その通りですよ羽久さん。今この二人、天井裏が駄目なら、床下で盗み聞きしよう、とか考えてますから」
と、ナジュの痛烈な一言。
…そうか。
それはもう…駄目だな。
「大人って、なんか悪さでも企んでるの?」
何わくわくしながら聞いてんだ。
悪さ企んでるのは、お前らだろ。
「…分かったよ。別に聞いてても良いけど…でも、他言はするなよ」
「うん、分かった」
「りょーかーい」
何でもかんでも、首突っ込みたがり屋の二人ではあるが。
口の堅さだけは、信用出来るからな。
第一、追い出しても追い出しても、侵入してくるのは分かりきっているし。
だったら、もう最初からこの場にいさせた方がマシだ。
俺達イーニシュフェルト魔導学院の教員達は、学院長室に集結していた。
俺とシルナだけではなく、他の教員の意見も借りようと思ったのだ。
「じゃあ、今回の件について話すね。まず…」
「よし、ちょっと待てシルナ」
皆に詳細を話す前に、やるべきことがある。
「…何?」
何って、決まってるだろ。
「…おい!この屋根裏こそこそ坊主共!いるのは分かってるんだぞ。降りてこい!」
と、俺は天井裏に向かって叫んだ。
…すると。
天井裏から、ゴソゴソと音がして。
パカッ、とマンホールの蓋でも外すみたいに、天井に穴が空いた。
そして、そこから。
しゅたっ、と令月とすぐりが降りてきた。
「よく気づいたね、羽久」
やっぱりいたな。
案の定いた。
カマかけのつもりだったが、まさか本当にいるとは。
何をやってんだ、こいつらは。
よく気づいたねじゃねぇ。
「お前らの放課後脱走癖は、嫌と言うほど経験してるからな。大体、元々天井裏に穴なんてなかったはずだろ」
「え?開けた」
なければ作れば良い、ってか?
こんなところで、無駄な才能を発揮するんじゃない。
「お前らは帰れ。これは大人の話だ」
子供に聞かせるようなことじゃない。
しかし。
「大人の話だってー!気になるね、大人って俺達に隠れて、どんな話してるんだろ?」
「きっと子供には言えないことなんだよ。聞いてみたいね」
駄目だ。むしろ興味をそそられてる。
これじゃあ、追い出しても追い出しても、侵入してくる気満々じゃないか。
「その通りですよ羽久さん。今この二人、天井裏が駄目なら、床下で盗み聞きしよう、とか考えてますから」
と、ナジュの痛烈な一言。
…そうか。
それはもう…駄目だな。
「大人って、なんか悪さでも企んでるの?」
何わくわくしながら聞いてんだ。
悪さ企んでるのは、お前らだろ。
「…分かったよ。別に聞いてても良いけど…でも、他言はするなよ」
「うん、分かった」
「りょーかーい」
何でもかんでも、首突っ込みたがり屋の二人ではあるが。
口の堅さだけは、信用出来るからな。
第一、追い出しても追い出しても、侵入してくるのは分かりきっているし。
だったら、もう最初からこの場にいさせた方がマシだ。