神殺しのクロノスタシスⅣ
今にも破壊せんとしていた白雪姫の前で、二十音はピタッ、と止まった。
あ…。
そして二十音がかけた魔法は、白雪姫を破壊する魔法ではなかった。
白雪姫が、彫刻のように固まった。
二十音が時魔法で、白雪姫を止めたのだ。
私の言うことを、聞いてくれたのだ。
「二十音…」
私は、感慨深さでいっぱいになった。
良かった。ちゃんと聞いてくれたね。
…ありがとう。
なら、私も応えないと。
私は白雪姫の背後から手を回し、白雪姫の顎を掴んで、口の中に「それ」を含ませた。
瓶だ。
白雪姫が、大事に両手で握って眠っていた、瓶。
その瓶に入っている透明な液体を、白雪姫に飲ませた。
これは毒だ。
かつてイーニシュフェルトの里で、白雪姫が暴走したとき。
あのときも、この毒を飲ませて白雪姫を眠らせた。
そういうものだ。白雪姫というのは。
「白雪姫は、毒を飲んで眠る。…だから眠りなさい。また…長い眠りに」
透明な液体が、白雪姫の喉を通ると同時に。
白雪姫は、力を失ったように崩れ落ちた。
その目は、再び固く閉じられていた。
「…お疲れ様、二十音…ありがとうね」
あ…。
そして二十音がかけた魔法は、白雪姫を破壊する魔法ではなかった。
白雪姫が、彫刻のように固まった。
二十音が時魔法で、白雪姫を止めたのだ。
私の言うことを、聞いてくれたのだ。
「二十音…」
私は、感慨深さでいっぱいになった。
良かった。ちゃんと聞いてくれたね。
…ありがとう。
なら、私も応えないと。
私は白雪姫の背後から手を回し、白雪姫の顎を掴んで、口の中に「それ」を含ませた。
瓶だ。
白雪姫が、大事に両手で握って眠っていた、瓶。
その瓶に入っている透明な液体を、白雪姫に飲ませた。
これは毒だ。
かつてイーニシュフェルトの里で、白雪姫が暴走したとき。
あのときも、この毒を飲ませて白雪姫を眠らせた。
そういうものだ。白雪姫というのは。
「白雪姫は、毒を飲んで眠る。…だから眠りなさい。また…長い眠りに」
透明な液体が、白雪姫の喉を通ると同時に。
白雪姫は、力を失ったように崩れ落ちた。
その目は、再び固く閉じられていた。
「…お疲れ様、二十音…ありがとうね」