神殺しのクロノスタシスⅣ
フォンダンショコラを食べ終えた三人娘が、笑顔で手を振って学院長室を後にした。
その後シルナは、自分の名札を見ながら、色々思案していた。
「良いね、デコ名札!やってみようかな〜生徒とお揃いだよ、お揃い!」
良い歳したおっさんが、何をはしゃいでるんだか。
「チョコの匂いつけたいな〜!そしたら、チョコ食べてないときでも、名札の匂いを嗅いだら満たされるかも」
名札の用途じゃねぇだろ、それ。
「僕の名札も、良い香りしますよ。お気に入りのですね、オリエンタルな香水をつけてますから」
「うっ…。い、良い匂いだけど、何だかクラっとする匂いだね…」
「でしょう?グラマラスな気分になれますよ」
ナジュは誰よりも最先端を行ってるし。
お前も、名札に匂いまでつけてたのか。
つーかお前は教師なんだから、匂いをつけるにしても、もう少し爽やかな香りにしろよ。
「天音の名札は、匂いつけられたのか?」
「うん…。僕のは…ピーチの香りだって…」
そうか。
生徒達に、好き勝手やられたらしいな。
天音って優しいし怒らないから、少々羽目を外しても良いと判断されたんだろう。
一方、そんな天音とは対象的に。
「学校から支給された生徒手帳や名札に、余計な手を加えるなんて…。言語道断です」
生徒達のデコブームに、異論を唱えるイレースである。
まぁ、イレースにしてみれば、そうなんだろう。
学校からの支給品で遊ぶな、と言いたいんだろうが…。
「よし!私もフェイクスイーツをたくさんつけて、チョコの香りをつけよう!」
学院長であるシルナが、誰よりも乗り気なんだもんなぁ。
いくらイレースが一人反対しても、学院長がこれじゃあ、説得力がない。
イレースのジト目にも気づかないシルナは、るんるんと名札片手に鼻歌を歌っていた。
呑気な奴だよ。
…と、思っていると。
「あ、天音せんせーもデコってんじゃ〜ん」
「本当だ。不死身先生もきらきらしてるね」
「!?」
いきなり、ここにはいなかったはずの人間の声がして。
慌てて振り向くと、そこには。
令月とすぐり、元暗殺者生徒二人が、しげしげと天音とナジュの名札を眺めていた。
…お前ら、いつの間に…。
よく見ると、部屋の窓が開け放たれて、カーテンがひらひらはためいている。
…あのさ。
入ってくるのは良いんだけど、窓からじゃなくて扉から入ってこい。
あと、無駄に気配を消すんじゃない。びっくりするだろ。
って何度言っても聞かないから、もう言わないけどさ。
その後シルナは、自分の名札を見ながら、色々思案していた。
「良いね、デコ名札!やってみようかな〜生徒とお揃いだよ、お揃い!」
良い歳したおっさんが、何をはしゃいでるんだか。
「チョコの匂いつけたいな〜!そしたら、チョコ食べてないときでも、名札の匂いを嗅いだら満たされるかも」
名札の用途じゃねぇだろ、それ。
「僕の名札も、良い香りしますよ。お気に入りのですね、オリエンタルな香水をつけてますから」
「うっ…。い、良い匂いだけど、何だかクラっとする匂いだね…」
「でしょう?グラマラスな気分になれますよ」
ナジュは誰よりも最先端を行ってるし。
お前も、名札に匂いまでつけてたのか。
つーかお前は教師なんだから、匂いをつけるにしても、もう少し爽やかな香りにしろよ。
「天音の名札は、匂いつけられたのか?」
「うん…。僕のは…ピーチの香りだって…」
そうか。
生徒達に、好き勝手やられたらしいな。
天音って優しいし怒らないから、少々羽目を外しても良いと判断されたんだろう。
一方、そんな天音とは対象的に。
「学校から支給された生徒手帳や名札に、余計な手を加えるなんて…。言語道断です」
生徒達のデコブームに、異論を唱えるイレースである。
まぁ、イレースにしてみれば、そうなんだろう。
学校からの支給品で遊ぶな、と言いたいんだろうが…。
「よし!私もフェイクスイーツをたくさんつけて、チョコの香りをつけよう!」
学院長であるシルナが、誰よりも乗り気なんだもんなぁ。
いくらイレースが一人反対しても、学院長がこれじゃあ、説得力がない。
イレースのジト目にも気づかないシルナは、るんるんと名札片手に鼻歌を歌っていた。
呑気な奴だよ。
…と、思っていると。
「あ、天音せんせーもデコってんじゃ〜ん」
「本当だ。不死身先生もきらきらしてるね」
「!?」
いきなり、ここにはいなかったはずの人間の声がして。
慌てて振り向くと、そこには。
令月とすぐり、元暗殺者生徒二人が、しげしげと天音とナジュの名札を眺めていた。
…お前ら、いつの間に…。
よく見ると、部屋の窓が開け放たれて、カーテンがひらひらはためいている。
…あのさ。
入ってくるのは良いんだけど、窓からじゃなくて扉から入ってこい。
あと、無駄に気配を消すんじゃない。びっくりするだろ。
って何度言っても聞かないから、もう言わないけどさ。