神殺しのクロノスタシスⅣ
令月の生徒手帳は、これまで見たどんなデコ生徒手帳とは異なり、独特の異彩を放っていた。
枯れた葉っぱや木の枝、インディアンのお面のミニチュアみたいなのもくっついてる。
怖いんだけど?
「どう?センス良いでしょ?」
そんな、嬉しそうに目を輝かせて言われても。
お前のセンスどうなってるの?
シルナなんか、顔が引き攣ってるんだけど?
怯えて悲鳴をあげなかったのは偉い。
しかしこのデザイン、何処かで見たことがあるような…。
「これはね、ジャマ王国に伝わる、魔除けのお面がモチーフなんだ」
そう言われて理解した。
前作ってたよな、令月…。ナジュが倒れたとき。
ジャマ王国の名産だって、えげつない顔したお面を。
あれを枕元に置いとくと、病気や怪我が早く治るんだとか。
俺だったら、あんな恐ろしいものを枕元に置かれたら、逆に病気が長引きそうだけど。
それよりも。
「あのさ、令月…。気になることが二つあるんだけど」
聞いても良いだろうか。
「何?」
「この…ケースの縁に貼り付けてる、骨…?みたいなのは何なんだ?」
「それは骨だよ」
何の?
何の骨?誰の骨?
何処から持ってきたんだ?鶏…鶏とか?
「それと…なんか、何処となく…生臭い匂いがするんだけど、気のせいか?」
「あぁ、魔除けの効果を高める為に、一晩血に浸けておいたから」
触ってしまったことを深く後悔した。令月の生徒手帳。
俺は、慌てて生徒手帳を令月に押し返した。
何の血だ。誰の血なんだ!?
「生徒手帳にもなるし、お守りにもなるし…一石二鳥だ」
何?そのドヤ顔。
流行りに乗っかるのは良いが、お前のセンスは人とは並外れて恐ろしい。
「…イレース」
「何です」
「デコレーション生徒手帳禁止令…出した方が良いのかもしれない」
「もう遅いですよ。馬鹿ですね」
…そうか。
俺も、そうなんじゃないかと思ってたところだよ。
悲しいことにな。
枯れた葉っぱや木の枝、インディアンのお面のミニチュアみたいなのもくっついてる。
怖いんだけど?
「どう?センス良いでしょ?」
そんな、嬉しそうに目を輝かせて言われても。
お前のセンスどうなってるの?
シルナなんか、顔が引き攣ってるんだけど?
怯えて悲鳴をあげなかったのは偉い。
しかしこのデザイン、何処かで見たことがあるような…。
「これはね、ジャマ王国に伝わる、魔除けのお面がモチーフなんだ」
そう言われて理解した。
前作ってたよな、令月…。ナジュが倒れたとき。
ジャマ王国の名産だって、えげつない顔したお面を。
あれを枕元に置いとくと、病気や怪我が早く治るんだとか。
俺だったら、あんな恐ろしいものを枕元に置かれたら、逆に病気が長引きそうだけど。
それよりも。
「あのさ、令月…。気になることが二つあるんだけど」
聞いても良いだろうか。
「何?」
「この…ケースの縁に貼り付けてる、骨…?みたいなのは何なんだ?」
「それは骨だよ」
何の?
何の骨?誰の骨?
何処から持ってきたんだ?鶏…鶏とか?
「それと…なんか、何処となく…生臭い匂いがするんだけど、気のせいか?」
「あぁ、魔除けの効果を高める為に、一晩血に浸けておいたから」
触ってしまったことを深く後悔した。令月の生徒手帳。
俺は、慌てて生徒手帳を令月に押し返した。
何の血だ。誰の血なんだ!?
「生徒手帳にもなるし、お守りにもなるし…一石二鳥だ」
何?そのドヤ顔。
流行りに乗っかるのは良いが、お前のセンスは人とは並外れて恐ろしい。
「…イレース」
「何です」
「デコレーション生徒手帳禁止令…出した方が良いのかもしれない」
「もう遅いですよ。馬鹿ですね」
…そうか。
俺も、そうなんじゃないかと思ってたところだよ。
悲しいことにな。