神殺しのクロノスタシスⅣ
「最近、教師を含め、学院の風紀が乱れていると思います」
何の脈絡もなく。
イレースは唐突に、そう言い始めた。
…いきなり言うから、ちょっとびっくりしたよ。
「そ…そうか?」
「えぇ、そうです。まずはあれをご覧なさい」
そう言って、イレースが指差した先では。
「ふっふっふ〜。秋の〜チョコレートは〜♪モンブラン味とー、スイートポテト味とー、アップルパイ味!やっぱり秋は良いよね〜!美味しいチョコレートがいっぱい!」
満面笑みで、よりどりみどりのチョコレートに夢中のシルナ。
…成程。
更に。
「次に、あれをご覧なさい」
と、イレースが指差した先では。
「他に侵入経路は?」
「うん。職員室の端っこの窓の鍵、壊しといたからさー。あそこから侵入すれば良いよ」
「成程、分かった。じゃあそこから侵入して…あとは逃走ルートの確保だね」
「シルナマツムシはどう対策する?」
「大丈夫。角砂糖撒いたら、それに群がっていったから」
手書きの学院内の地図を見ながら、怪しげな会話をする元暗殺者生徒。
何の相談?
最後に。
「今日イヤリングつけてるんだね、ナジュ君」
「お、気づきました?実はこれ、自作なんです」
「えっ。イヤリングって自分で作れるの?」
「器用ですからね、僕」
「へぇ〜…。凄いなぁ」
耳につけたイヤリングを自慢するナジュと、それを褒め称える天音。
確かに、よく見たら…ナジュの耳に、キラキラとイヤリングが光っている。
あれ自分で作ったのか。器用だな本当に。
しかし。
「分かったでしょう?…この、乱れに乱れた風紀」
イレースは、全身の毛を逆立てんばかりに殺気立っていた。
怖っ…。
「…とりあえず、イヤリングは有り得ません。即刻外しなさい」
「へ?ちょ、いだだだだ。それ耳。イヤリングじゃなくて。それ耳ですから」
千切れんばかりに、ナジュの耳を引っ張りまくっていた。怖い。
ナジュのイヤリングより、夜間外出を目論む元暗殺者組の方を、先に止めるべきなのでは?
まぁ、シルナを放っとくのは分かるけど。
「何なんですか、この乱れきった風紀は」
イレースは、仁王立ちしてそう言った。
何の脈絡もなく。
イレースは唐突に、そう言い始めた。
…いきなり言うから、ちょっとびっくりしたよ。
「そ…そうか?」
「えぇ、そうです。まずはあれをご覧なさい」
そう言って、イレースが指差した先では。
「ふっふっふ〜。秋の〜チョコレートは〜♪モンブラン味とー、スイートポテト味とー、アップルパイ味!やっぱり秋は良いよね〜!美味しいチョコレートがいっぱい!」
満面笑みで、よりどりみどりのチョコレートに夢中のシルナ。
…成程。
更に。
「次に、あれをご覧なさい」
と、イレースが指差した先では。
「他に侵入経路は?」
「うん。職員室の端っこの窓の鍵、壊しといたからさー。あそこから侵入すれば良いよ」
「成程、分かった。じゃあそこから侵入して…あとは逃走ルートの確保だね」
「シルナマツムシはどう対策する?」
「大丈夫。角砂糖撒いたら、それに群がっていったから」
手書きの学院内の地図を見ながら、怪しげな会話をする元暗殺者生徒。
何の相談?
最後に。
「今日イヤリングつけてるんだね、ナジュ君」
「お、気づきました?実はこれ、自作なんです」
「えっ。イヤリングって自分で作れるの?」
「器用ですからね、僕」
「へぇ〜…。凄いなぁ」
耳につけたイヤリングを自慢するナジュと、それを褒め称える天音。
確かに、よく見たら…ナジュの耳に、キラキラとイヤリングが光っている。
あれ自分で作ったのか。器用だな本当に。
しかし。
「分かったでしょう?…この、乱れに乱れた風紀」
イレースは、全身の毛を逆立てんばかりに殺気立っていた。
怖っ…。
「…とりあえず、イヤリングは有り得ません。即刻外しなさい」
「へ?ちょ、いだだだだ。それ耳。イヤリングじゃなくて。それ耳ですから」
千切れんばかりに、ナジュの耳を引っ張りまくっていた。怖い。
ナジュのイヤリングより、夜間外出を目論む元暗殺者組の方を、先に止めるべきなのでは?
まぁ、シルナを放っとくのは分かるけど。
「何なんですか、この乱れきった風紀は」
イレースは、仁王立ちしてそう言った。